2021-07-30

National Trust* Book of Scones ~Goat's Cheese, Pear and Walnut Scones~《27/50》

  ナショナルトラストのスコーンレシピ本、スコーン50種類全部作ってみる!


~⁂◆ひとりで勝手に50スコーンチャレンジ◆⁂~

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National Trust 

 Book of Scones

50 Delicious Recipes and Some Curious Crumbs of History

Sarah Clelland



さて、本日のスコーンは・・・

Goat's Cheese, Pear and Walnut Scones

ヤギのチーズと洋梨とくるみのスコーン




今は洋梨の季節ではないので、フレッシュの洋梨が入手出来ませんでした。

なので缶詰の洋梨を使ってみましたよ。




2種類のチーズと洋梨とクルミの豊かな組み合わせのスコーン。




材料はセルフレイジングフラワー、ベーキングパウダー、グラニュー糖、バター、

ヤギのチーズ、チェダーチーズ、洋梨、くるみ、塩こしょう、卵、牛乳の12種類。




「洗練された取り合わせの味。固く、香り高い洋梨を選ぶと良いでしょう。」




~感想~

缶詰の洋梨を使いましたが、チーズの塩気と洋梨の上品な甘みがよく合うスコーンでした。
洋梨の季節にもう一度作ってみたいですね。
缶詰のシロップをよく切って加えましたが、やはり水分量が多いので牛乳は控えめにして。
アルコールと一緒に頂くのも合うと思います。
190℃で23分。





そして、今回のナショナルトラストプロパティーは

(画像はNational Trust からお借りしました)


***

 

私は家の棚を世界中のお土産でいっぱいにするくらいには観光地などの小物を集めるのが好きなのだが、

パーミンター家のジェーンとマリーを見ると私はまだまだ素人だな、と実感させられる。

1790年に彼らは世界中のお土産を収納・飾るためだけの家をエックスマス近くのア・ラ・ロンドに建てた。

 

この家にはなんと壁が16面もあり、一日を通して様々な部屋に様々な方向で日光が入るようにできている。

家の中心にはオクタゴンと呼ばれる応接間がある。

また、ア・ラ・ロンドは最上階にある貝殻の展示でも有名だ。

普段は一般開放されていないが、そこら中にある鏡などの反射で少し目にすることができる。

パーミンター家はガラスや陶器、石などを補助材として貝殻を主とした飾りつけを作り上げていた。

 

この家の所有権もまた少し興味深い歴史がある。

1849年にマリーが亡くなった時、彼女は家を未婚でかつ女性の親戚にのみ相続するように、と厳しく決めた。

このルールはちゃんと守られたが、ある時受け継いだレイチェル・オズワルドが不動産に売り払おうとした。

親戚の通達によってマーガレット・チューダーが変わりに買い取り、それならと1935年に一般公開した。

 

基本的に一族で所有していたためか、

家具や装飾品は全てそこにあるのが1番しっくりくるような、落ち着いている空間になっている。

実際にパーミンター家が住んでいた時と全く同じというわけではないが、

ここを訪れると世界中の名画や小物に囲まれた素敵な生活を想像することは難しくない。


***




上品な組み合わせのスコーン





前回は7/23(金)~Shropshire Blue and Fig Scones~《26/50》

次回は8/6(金)~Red Pepper, Onion and Cheese Scones~《28/50》の予定






2021-07-23

National Trust* Book of Scones ~Shropshire Blue and Fig Scones~《26/50》

 ナショナルトラストのスコーンレシピ本、スコーン50種類全部作ってみる!


~⁂◆ひとりで勝手に50スコーンチャレンジ◆⁂~

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National Trust 

 Book of Scones

50 Delicious Recipes and Some Curious Crumbs of History

Sarah Clelland



さて、本日のスコーンは・・・

Shropshire Blue and Fig Scones

シュロップシャーブルーとイチジクのスコーン




Shropshire (シュロップシャー)は、私達が6年半暮らしていた想い出の場所です。




穏やかな丘が続く、のどかで美しいカントリーサイドです。

懐かしい…。




材料はセルフレイジングフラワー、ベーキングパウダー、バター、

シュロップシャーブルー、チェダーチーズ、ドライイチジク、牛乳の7種類。




シュロップシャーブルーはその名の通りイギリスのブルーチーズ。

オレンジ色のブルーチーズ、日本でもチーズの専門店などで目にしますね。

イギリスにはシュロップシャーレッドというチーズもあり、こちらも美味しいです(大好き!)。

イギリスでもどこででも手に入るわけでは無いのですが、

シュロップシャー近郊にあるスーパー「 Sainsbury's」で入手する事が出来るかもしれません。



 
「シュロップシャーブルーチーズのオレンジ色は、べに(紅)の木の自然の色。
シュロップシャーブルーが手に入らない時は、スティルトンでもよく似たパンチのある風味になるでしょう。」




~感想~

大好きなシュロップシャーブルーを使ったスコーン。
ドライイチジクの深みのある甘みと、ブルーチーズ特有のクセとが良く合うスコーンでした。
トッピングのチーズが多すぎると下に垂れ、その部分のふくらみが悪くなるので
お行儀よく乗せましょうね。
190℃で20分。





そして、今回のナショナルトラストプロパティーは

(画像はNational Trust からお借りしました)


ここ Attingham Parkはイギリスにいた頃一番よく行ったナショナルトラストだと思います。

家から近かったのもありますが、広大な美しいお庭があったので、

習い事の帰りに寄ったり、ピクニックに行ったり、ただただお散歩したり…。

たくさんの懐かしい場面が想い出されます。


***

私はナショナル・トラストに関するちょっとした豆知識以上に好きなものはない。

5回位読み直さないと確証を持てないような豆知識だ。

アッティンガムに関して言うと私はこんな豆知識に気づいた。

2代目ベルウィック卿であるトーマスはベスビオ山の動的な模型の所有者なのだ。

正直なところ、私にとってはベスビオ山のモデルは

ハープーンミサイルかメガデスのコンサートチケットの次の28,237番目くらいに欲しいものである。

 

アッティンガムについての興味深いはなしこれだけではない。

ここはトーマスの父に当たる初代ベルウィック卿、ノエル・ヒルの手によって1782年に建設された。

その後、火山の模型を持ってるトーマスの手に1789年に相続された。

トーマスは41歳の時に17歳の高級娼婦と結婚するが、その後狂ったように酒宴を開き、ついには破産する。

アッティンガムはその後、国内で最もワインを飲んだ男として知られるトーマスの弟リチャードの手に渡る。

が、1848年に若くして亡くなる。

 

次第にリチャードの真面目な息子、リチャードが跡を継ぐ。

彼は一族を見事に再建した。

彼は時代の最先端を行く農業技術をフルに活用し、一家が運営している農場を近代化することでこれを成し遂げた。

 

残念ながら次の2世代の家主達はあまり邸宅に興味を持たなかった為、人に貸し出されていたが

8代目ベルウィック卿トーマスが1949年に継いでからは

妻のテレサとともに一帯を少ない予算で再生し、ナショナル・トラストに寄贈した。

これによりジョージ王朝時代の美しい建築物が保存されることとなった。


***





懐かしい想い出を呼び覚ますスコーン




前回は7/16(金)~Cheese, Spring Onion and Bacon Breakfast Scones~《25/50》

次回は7/30(金)~Goat's Cheese, Pear and Walnut Scones~《27/50》の予定







2021-07-16

National Trust* Book of Scones ~Cheese, Spring Onion and Bacon Breakfast Scones~《25/50》

 ナショナルトラストのスコーンレシピ本、スコーン50種類全部作ってみる!


~⁂◆ひとりで勝手に50スコーンチャレンジ◆⁂~

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National Trust 

 Book of Scones

50 Delicious Recipes and Some Curious Crumbs of History

Sarah Clelland



さて、本日のスコーンは・・・

(25)Cheese, Spring Onion and Bacon Breakfast Scones

チーズとスプリングオニオンとベーコンの朝ごはんスコーン




材料はセルフレイジングフラワー、バター、チェダーチーズ、ベーコン、

スプリングオニオン、塩こしょう、卵、牛乳の9種類。




スプリングオニオンとは「わけぎ」のこと。イギリスではよくサラダに使われていました。

朝ごはんスコーンとありますが、いわゆるイングリッシュブレックファーストの材料ではありませんね。




「ボリューム満点のこのスコーンは朝ごはんやランチにぴったり。
パックウッドではキッチンガーデンからすぐに収穫して作る事が出来ます。」




~感想~
朝ごはんスコーンとあるように、具だくさんで朝からお腹いっぱいになる大満足なスコーンです。
型抜きも不要なので、とっても簡単。
材料さえあればすぐに作る事が出来ますので、お休みの日のブランチにぴったりかもしれませんね。
ボリューミーなので、我が家の男性陣にも好評でした。
190℃で18分。





そして、今回のナショナルトラストプロパティーは

Packwood House (Warwickshire)

(画像はNational Trust からお借りしました)


***

パックウッド・ハウスは1570年にウィリアム・フェザーストーンにより元々建設された。

1869年に邸宅がある弁護士に売られるまでフェザーストーン家が所有していた。

亜鉛産業により材を成したアッシュ家によって1904年に競り落とされ、

その後の当主グラハム・バロン・アッシュによって1941年にナショナル・トラストに贈られた。

彼は苗字よりもミドルネームを好んでいたため、皆彼のことをバロン・アッシュ(アッシュ男爵)と呼んでいたが、

彼は私となんら変わらない一般人なので全く男爵などではない。

 

バロン・アッシュはナショナル・トラストに家を譲る上で全ての家具の位置や状態を維持し続けること、と条件をつけた。

彼は家を譲った後はサッフォルクの城に移りすんだ。

パックウッドの庭師とは交流を続けており、どうやらパックウッドの運営にはあまり納得が行っていないようであった。

そのためか、彼がなくなった時のおよそ300万ポンド余りの遺産は一切ナショナル・トラストには寄付されなかった。

 

パックウッドには19世紀中頃に育てられた有名なイチイの森があり、

山上の垂訓を表していて特に大きな16本のイチイの木がある。

それらはエヴァンゲリストやアポステルなどの名前で知られており特に立派な山頂に立つ木はマスターと呼ばれる。

残念ながら私はこの地を訪れた後にイチイの森について知ったので見ることができていない。


*** 





お腹にたまるスコーン






前回は7/9(金)~Stilton and Cranberry Scones~《24/50》

次回は7/23(金)~Shropshire Blue and Fig Scones~《26/50》の予定



2021-07-09

National Trust* Book of Scones ~Stilton and Cranberry Scones~《24/50》

   ナショナルトラストのスコーンレシピ本、スコーン50種類全部作ってみる!


~⁂◆ひとりで勝手に50スコーンチャレンジ◆⁂~

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National Trust 

 Book of Scones

50 Delicious Recipes and Some Curious Crumbs of History

Sarah Clelland



さて、本日のスコーンは・・・

(24)Stilton and Cranberry Scones

スティルトンチーズとクランベリーのスコーン




材料はセルフレイジングフラワー、ベーキングパウダー、グラニュー糖、バター、

スティルトンチーズ、チェダーチーズ、クランベリー、卵、牛乳の9種類。




スティルトンチーズとはイギリス原産の青カビのチーズ(ブルーチーズ)。

ブルーチーズと言えばイタリアのゴルゴンゾーラやフランスのロックフォールも有名ですが

スティルトンはブルーチーズの中でもクセが強くなく、上品な香りで食べやすいブルーチーズです。




「このスコーンはクリスマスっぽい感じですが、一年中楽しめます」

クランベリーがクリスマスっぽいのですね。




~感想~
20番目の「ブルーチーズとヘーゼルナッツのスコーン」でもスティルトンチーズを使いましたが、
大人な味わいで、どなたでも食べやすいスコーンだと思います。
個人的にはブルーチーズは無花果との組み合わせが好きですが、
クランベリーとの組み合わせも美味しかったです。
ドライクランベリーを使いましたよ。
このレシピではチェダーチーズもたくさん入っているのでより食べやすかったのかもしれませんね。
ブルーチーズが苦手な方にも是非トライして頂きたいスコーンでした。
190℃で22分。


(今、テラスで真っ盛りのオレガノと)



そして、今回のナショナルトラストプロパティーは


(画像はNational Trust からお借りしました)


***
 

ノルマン征服には大きな責任が伴っている。

1066年にイギリスを訪れた大勢のノルマン人の中のウィリアム・デ・ヴェルノンは感謝の気持ちとして土地を与えられた。

ヴェルノン家はそこから何世代もかけ多くの家系に分家していった。

ある血筋はハンブリー・ホールを建て、またある血筋はダービーシャー州のサドバリーに屋敷を設けた。

 

サドバリーを相続していたヘンリー・ヴェルノンは1569年に亡くなった。

彼の2人の息子、ジョンとヘンリーはそれぞれサドバリーの邸宅とスタッフォードにある邸宅を引き継いだ。

この兄弟はヘンリーがドロシーと結婚するまでは、かなり仲が良かったようだ。

 

何故かはわからないが、ジョンはあまりドロシーのことが好きではなかった。

ヘンリーが1592年に亡くなった時も、ジョンは遺産がドロシーの手に渡るのを嫌い、

その為、すでに跡取りとなる息子がいる遠縁の未亡人に当たるメアリーと結婚した。

 

ジョンは実子に恵まれず1600年にこの世を去り、ドロシーとメアリーが遺産をかけた戦いを始めることとなった。

結果としては時間が解決した形となった。

メアリーの息子エドワードとドロシーの娘マーガレットが結婚したのだ。

どういった思惑があったのかはわからないが、結果としてはサドバリーの屋敷は2人の物になった。

 

今現在私たちが見ることの出来るサドバリーの屋敷は、エドワードとマーガレットの孫に当たるジョージが建てたものなのだが、

ジョージの両親もそれぞれヴェルノン家の遠縁のもの同士であったし、

ジョージ自身も最初の2人の妻が亡くなった後にはヴェルノン家の別の血筋の女性と結婚した。

 

ヴェルノン家は以来ずっとその地に住んできた。

何年かウィリアム4世の妻アデレード女王に貸し出されたりもしていたが、基本的には一族で住んでいた。

1967年に当時のヴェルノン卿が屋敷をナショナル・トラストに譲ったが、

今なおも敷地内にはヴェルノン家が所有する屋敷が存在している。



***





ブルーチーズが美味しいスコーン





前回は7/2(金)~Leek and Onion Scones~《23/50》

次回は7/16(金)~Cheese, Spring Onion and Bacon Breakfast Scones~《24/50》の予定


2021-07-02

National Trust* Book of Scones ~Leek and Onion Scones~《23/50》

  ナショナルトラストのスコーンレシピ本、スコーン50種類全部作ってみる!


~⁂◆ひとりで勝手に50スコーンチャレンジ◆⁂~

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National Trust 

 Book of Scones

50 Delicious Recipes and Some Curious Crumbs of History

Sarah Clelland



さて、本日のスコーンは・・・

(23)Leek and Onion Scones

リークと玉ねぎのスコーン




材料はオリーブオイル、リーク、玉ねぎ、グラニュー糖、セルフレイジングフラワー、

ベーキングパウダー、塩、バター、牛乳の9種類。



チーズの入っていないセイボリースコーンです。

リークは日本ではポロネギという方が分かりやすいかもしれません、

甘みの強い、芯の無い長ネギのようなお野菜です。

イギリスにいた時は長ネギ代わりによく使っていました。




「イングランド北東部のTyne&Wear(タイン&ウィア)に接するNorthumberland(ノーサンバーランド)のレシピであるリークのスコーンは、パンやビスケットの代わりに温かいスープやチーズと一緒に頂くのがぴったり」



ということなので、トマトのポタージュスープと一緒に頂きました。


〈トマトのポタージュスープ〉

①刻んだ玉ねぎ1/4個とニンニク1片を鍋に入れ炒め、湯むきしたトマト2個をカットし加えて炒め塩こしょうする。

②300mlの水とブイヨン1個、パン粉大さじ1を加えて5分ほど煮込む。

③ブレンダーやミキサーで攪拌して滑らかにし、オリーブオイル少々をかける。


パン粉を入れると少し「もったり」としてポタージュのような口当たりになります。

暑かったので冷製にして頂きましたが熱々でも美味しいスープです。

スコーンとも相性が良く、これからの季節のランチ・ブランチにもピッタリかと。




~感想~
このスコーンを食べると、長ネギと玉ねぎの香りが口いっぱいに広がり、
これだけでも美味しいスコーンでした。
スープと合わせるのは勿論、チーズとも合うと思います。
220℃で17分。






そして、今回のナショナルトラストプロパティーは


(画像はNational Trust からお借りしました)

***

科学のグッドウェン先生が今どうしてるか、とふと思うことがある。

彼はとてもいい人であったが、きっと私のせいで気が狂いかけたことだろう。

今日に至るまで、私は自分でも情けないくらいに科学的なことに関してなにも理解できていない。

特に電気が何か、と言うのが全くわからない。私の頭はそういったことを考えるようには配線されていないみたいだ。

 

こういった事情から、私は正直ソウターライトハウスを楽しめるか不安であった。

タイン川から約3マイル程離れたサウス・シールズにあるこの灯台は

1871年に科学大好きなヴィクトリアンズによって建てられ、世界初のAC電源により稼働する東大であると知られている。

私は周りの観光客がみんなワットがどうのこうのと理解不能な暗号を話しているのではないかと不安で仕方なかった。

いざ訪れてみると、そこには素晴らしいボランティアの方たちが丁寧に

素人である私にも分かるように灯台守たちの日々の業務であったり1988年に閉鎖されるまでの歴史などを教えてくれた。

一部の説明が私の理解力を上回ったことは否めないが、

全体としては非常にわかりやすくまとまっており、多くの見所があったと言える。

 

赤と白の輪っかで彩られた外観はまるでポストカードに描かれているかのように可愛く仕上がっている。

霧の時に鳴らす警笛があり、今も日曜日になると実際に鳴らされているのを聞くことができる。

また灯台守たちが暮らしていたコテージのレプリカなども展示されており、

いかに灯台が海岸沿いの安全対策に重要であったかが伺えるような構成になっている。

1860年の1年間のみで近辺ではおよそ20隻もの船が座礁・沈没したと記録されている。

だが気をつけろ、灯台には今やかつての灯台守館の怨霊が取り憑いてるぞ!


***




ネギの香り豊かなスコーン








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