ナショナルトラストのスコーンレシピ本、スコーン50種類全部作ってみる!
~⁂◆ひとりで勝手に50スコーンチャレンジ◆⁂~
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National Trust
Book of Scones
50 Delicious Recipes and Some Curious Crumbs of History
Sarah Clelland
さて、本日のスコーンは・・・
Horseradish Scones
ホースラディッシュのスコーン
そして、今回のナショナルトラストプロパティーは
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チャートウェルは私が初めて訪れたナショナル・トラストの施設だ。
私はそこで多くの人がやったであろうことをした。
ちょっと見て回るか、くらいの気持ちで訪れて、そしたらナショナル・トラストの会員になることが、
シングルビジットよりもはるかにお得である事に気づき、会員になったのだ。
チャートウェルはサー・ウィンストン・チャーチルが住んでいた場所だ。
彼は1922年に5000ポンドで買い上げたのだが、
その時のクレメンタイン夫人は一目見ただけでいかに高級な買い物になるかを察したことだろう。
チャーチルは彫刻家のフィリップ・チルデンを雇い屋敷を現代風に改築させた。
クレメンタインが憂いていた通りにこれは非常に高価な改築作業となったが、
結果的にチャーチルが死ぬ1965年までは一族にとっての聖域のような役割を果たしてくれた。
クレメンタインは夫無き状態でこの屋敷に住み続ける気は無く、
ナショナル・トラストと共に戦前の姿に復元することにし、その復元後の状態が今私達が目にする建物だ。
私がチャートウェルへ2度目に訪れたのは彼らが新しい猫を飼い始めたことを聞いたからだ。
ちょっとした心温まる話がある。
チャーチルは88歳の誕生日を記念し、ジンジャー色のジョックという名前の猫をプレゼントされた。
チャーチルは非常に猫を可愛がり、
ジョックがダイニングに現れるまで人間の家族の食事を始めることはなかったくらいに溺愛していた。
チャーチルはチャートウェルに新たなルールとして
常に屋敷はマーマレード色で白い手足、白い胸元の猫をジョックと名付け住まわせることとした。
私が訪れた理由はジョック6世が迎えられたからだ。
私は遠目からしかジョック6世を見る事は出来なかった。
私は完全に猫が望むようには動いてくれないという事を忘れていたのだ。
猫は要求を呑む事はなく、ただ要求するのみだ。
私は家にも可愛いのが一匹いるからこれを知っているのだ。
チャーチルの魂は間違いなくこの家の中で生きている。
彼がもし急に私の後ろのドアから部屋に入って来てもなにも驚きではないだろう。
しかし、なぜか不思議なモダンな感じの空気も漂っているのだ。
他の施設に比べて”保存”されている感じがしないのだ。
いくつかの部屋は素晴らしい博物館のようになっているが、
全体としてみると非常に生活感のある家のように感じるのも不思議だ。
チャーチルのような非凡な男に非常に似合う立派な屋敷である。
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前回は8/27(金)~Beetroot Scones~《31/50》
次回は9/10(金)~Cherry and Vanilla Scones~《33/50》の予定